活字の鋳造(ちゅうぞう)その2:母型


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度々出てくる「母型(ぼけい)」。

活字の字面部分のもとになる凹版の文字の原型が「活字母型」です。

印刷屋さんでは母型箪笥の中できれいに整列し、出番が来るのを静かに待っています。

母型の製造方法には「パンチ式」「電胎(電鋳)法」「彫刻法」の3種類があります。

「パンチ」母型は活字と同じ凸型の父型を母型材に直接打ち込んで母型を量産します。

主に文字数・画数の少ない欧文活字で用いる製造法です。

このパンチ式は主に印刷屋さんで使用します。

「電胎(電鋳)法」母型は、種字からメッキの技術で型取りした字面の型(ガハラ、ガラ版)を

真鍮の角材(マテ材)にはめこんで作ります。

このガハラとマテ材の金属の色の違いが電胎母型と他の製造法母型とを見分けるひとつの目安になります。

「彫刻法」の母型は大きめに製造された文字のパターンをベントン彫刻機という機械を用いて、

パントグラフの原理で各活字サイズの縮小しながらマテ材に直接彫ったものです。

この「彫刻法」は日本で唯一、清水金之助さんと言う方が彫られておりましたが、

すでにお亡くなりになり、日本ではこの方の彫った「母型」が最後の母型になるやもしれません。